アクロバティックな空中戦が魅力★『第2回 ビーチサッカー沖縄カップ』
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「ビーチサッカー」をご存知でしょうか? 発祥はブラジルで、1992年に規則の統一が図られ、以降競技として発展しました。コートサイズは縦37m×横28m(サッカーコート約1/7の広さ)、1チーム5人(GK含む)でプレーします。試合時間は12分×3セットで行われ、選手の交代回数に制限はなく同じ選手の交代も可能です。また、サッカーと異なる点として、裸足でのプレーやキーパーへのバックパスが可能、オフサイド無しなど、ビーチサッカー独自のルールもあります。
この砂上のスポーツが今、沖縄で盛り上がりを見せており、中核を担うのがプロクラブチーム「ソーマプライア沖縄」です。全国規模の『ビーチサッカー沖縄カップ』を開催するなど精力的に活動中。今期で第2回となった2018年大会の模様と併せて、沖縄におけるビーチサッカー観戦の魅力をご紹介します。
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■全国からトップチームが参加
ポルトガル語で「太陽と海とビーチ」という意味を持つソーマプライア沖縄は、2004年の設立以降、ビーチサッカー競技のパイオニアとして普及活動に尽力。2005年から始まった「FIFAビーチサッカーWカップ」の日本代表に多くの選手を輩出するほか、2010・2012の両年、全国大会で優勝を収めるなど名実ともに全国トップクラスを誇ります。
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『第2回 ビーチサッカー沖縄カップ supported by Mr.KINJO』は、2018年12月15~16日の2日間、「西原きらきらビーチ」を会場に行われました。トップチームカテゴリとして、県内からはソーマプライア沖縄のほかに「琉球エリスリナ」や、混合チームの「チーム沖縄」が出場。県外からは「ドルソーレ北九州」「東京レキオスBS」など計8チームが出場しました。
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■大迫力の砂上空中戦を間近で!
大会はトップチームカテゴリを始め、レディースカテゴリ、ジュニアカテゴリなど全40チームによるトーナメント戦を中心に進行。
競技の特性として、ボールを裸足で扱うため浮き球への反応など、サッカーやフットサルとは異なる技術が求められます。また、ボールが宙に浮いている時間が長いことから、必然的にアクロバティックな空中戦の連続。観客はすぐ目の前でその迫力を堪能できます。そして大会のクライマックスは、もちろんトップチームカテゴリの決勝戦。結果は、ドルソーレ北九州が、東京レキオスBSを5-4で下し優勝。閉会式では賞金30万円と、やちむん(沖縄の焼物)で製作された優勝カップが贈呈されました。
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試合の合間には、オーバーヘッドPK対決、ビーチクリーン活動や日本代表選手によるジュニア向けビーチサッカークリニックなども開催。また、地元の人気店によるタコライスや沖縄そばといった飲食ブースの出店などもあり、家族連れなど多くの人が気軽に観戦を楽しんでいました。
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■なぜ沖縄でビーチサッカー?
主催者であるソーマプライア沖縄の代表で、監督も兼任している河原塚毅さんに大会の意義などを伺いました。「沖縄でビーチサッカーを行う強みは、1年中プレー出来る環境にあります。何と言っても裸足の競技ですので、冬の時期、本土では寒すぎるのは言うまでもありません。また県外の浜辺は黒い砂が多く夏は熱くて素足を付けていられませんが、沖縄の白砂は熱を溜めないので問題ありません。こうしたメリットは全国でも突出しており、ビーチサッカーの聖地としてポテンシャルが高いと考え、大会を企画しました。もちろん遠征となると出費もそれなりなので、賞金によるモチベーション作りは欠かせません。また、今年はジュニアやレディースのカテゴリも設けましたが、今後は海外チームの参加も視野に入れて、更なる環境作りに注力します。当大会を通して、ビーチサッカーの全国のみならず世界的な普及、競技者の増員及び拡大、認知度アップなどを目指すのは、沖縄の”責任”と考えています」。
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■沖縄とビーチサッカーの親和性
大会には、県外チームサポーターの方々も応援に駆けつけました。準優勝チームである東京レキオスBS所属、後藤選手のご家族は、「沖縄はキャンプや大会でよく同行するのですが、個人的にも昔から大好きで、プライベートでも何度も来ています。やっぱり海がとても綺麗なので、練習や試合を観戦しながらビーチでのんびり過ごすのが一番ですね」。
同じく、同チームが横浜で運営するビーチサッカースクールにお子さんが通うママさんサポーターは、「沖縄は3回目になります。いつも遠征に帯同していたのですが、今回初めて個人で少し早めに来て世界遺産の『首里城』などに行って来ました。これからは、もう少し日程に余裕を持って、あちこち観光を楽しみたいと思います」。と、”沖縄旅”を語る笑顔が印象的でした。
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この様に、ビーチサッカーはダイナミックなプレーと、美しい海や白い砂浜を同時に楽しめる、これまでに無い沖縄ならではのスポーツコンテンツです。更に、観光やグルメも加えれば、一度に3つも4つも楽しめる沖縄旅となること間違いなし。ぜひ一度、その醍醐味を味わってみてはいかがでしょうか。
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ソーマプライア沖縄
ホームページ:http://www.solmarpraia.com/