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初心者でもできる自転車の運び方

愛車で沖縄を走ろう

本土から沖縄へ行くには必ず海を渡らなくてはならない。そのため、自分の愛車を持って行くのをためらう人もいるようだ。手間がかかるのではないか、運送料が高くつくのではないか・・・しかし実際には、注意すべき点さえ押さえておけば、思ったよりも簡単かつ安く運ぶことができる。自分の分身のような愛車で南の楽園を快走する。そんな夢を叶える自転車の運び方について解説しよう。

輪行とは?
「輪行」は、飛行機や電車、バス、船など公共交通機関を使って自転車を運ぶこと。したがって自走する場合や、自家用車・レンタカーなどに載せて運ぶ場合は輪行とはいわない。また輪行するときは、自転車を折りたたむか分解し、専用の袋に入れて、サイクリスト本人が持ち込むことが前提となる。

飛行機輪行の準備

 沖縄へ行くときは、ほとんどの場合飛行機を使う。輪行するなら愛車と同じ便に乗るのが基本。とはいえ自転車で空港へ乗りつけて、そのまま載せるというわけにはいかない。それなりの準備が必要。それがパッキングだ。
 パッキングとは、輪行袋と呼ばれる専用の袋に自転車を収納することをいう。ただし、そのままでは大きすぎるので車輪を外して入れるのが基本。すき間に柔らかめの荷物を入れておくとキズ防止にもなる。

輪行のポイント

輪行袋の国内トップブランド・オーストリッチのOS500トラベルバッグ。厚さ10mmのウレタンでプロテクション機能を向上させている。一方、使わないときは折りたためるのでコンパクトになる。

フォークにフロント器具を差し込んでタイヤの変形を防ぐ

エンド金具を使うとフレームとリアディレイラーを保護することができる

後輪のギアがむき出しだとフレームを傷つけることがあるので、布製のカバーで保護するのがベター

飛行機輪行の注意点

 輪行袋に収納したら、空港へ持って行こう。そして普通の手荷物のように、カウンターで預ければいい。ただし、航空会社によっては事前の連絡が必要だったりするので、あらかじめ確認しておこう。また、機内の貨物室にスペースがない場合は別便に回されることもあるので、早めに空港に着いておきたい。さらに、カウンターで免責事項の確認書にサインを求められたりすることもある。
 料金だが、表のように大手航空会社では20kgまでは無料の場合が多い。ただし、各社とも重量だけでなくサイズ(タテ×ヨコ×奥行の合計cm)の規定があるので、事前チェックがおすすめ。
 一方LCC(格安航空会社)で手荷物を預ける場合は有料が基本。料金は重さによって変わる(ただし、バニラエアでコミコミバニラという運賃を選べば20kgまで無料)。自転車を預けたら、あとは到着時に空港で受け取ればいい。

宅配便で送る

 「沖縄へは手ぶらで行きたい」という人には、宅配便を使う手もある。料金は大きさにもよるが、東京23区と沖縄間で片道1万円くらいからが目安。ただし、宅配便を使う場合にもきちんと輪行袋に入れてから、集荷に来てもらうなり営業所に持ち込むなりしよう。自転車をそのまま送ることも可能だが、その場合片道4~5万円の料金がかかってしまう。
 ちなみに、ヤマト運輸では公益財団法人・日本サイクリング協会(JCA)の会員を対象に「サイクリングヤマト便」というサービスを行っている。これを使うと通常より安く送ることが可能。こちらも輪行袋に入れることが条件となっている。

船で運ぶ

 沖縄に着いてから周辺の離島へ渡ることもある。その場合、船で運ぶケースもあるだろう。その際、輪行袋に入れる必要があるか、料金がかかるかどうかなどは、航路や船のタイプによってまちまちだ。
 たとえば大型のフェリーで自転車をそのまま持ち込めて料金は有料のケース。この場合は車と同じデッキに積むことが多いが、手すりに固定すると海水をかぶる可能性があるので注意が必要だ。
 一方、輪行袋に入れれば荷物扱いとなって無料になる船もある。逆に輪行しても有料のケースもある。これは高速船に多い。

車で運ぶ

 沖縄といっても広いので、目的地まで自転車を車で運んでからサイクリングを始める人も多いだろう。レンタカーならワンボックスタイプを借りるのがおすすめ。自転車を解体したり輪行袋に入れたりする必要もなく、裸のまま積めるのがいい。目的地でのサイクリングスタートの際も手間と時間を節約することができる。ただし、ゴムバンドなどで固定するのは必須。また、自転車と車の内壁の間にクッションを入れれば自転車、車双方に傷がつくのを防止できる。