ヨガで感じる、心と体が喜ぶ沖縄時間
一日の始まりは、
夜明けと共に自然のリズムで
「一日を気持ちよく始められるからか、朝の予約が圧倒的に多いんですよ」
うっすらと夜が明け始めた名護市にある大きな海浜公園「21世紀の森ビーチ」。今日は沖縄ビーチヨガの上地先生に、外でのヨガの楽しみ方をレクチャーしていただく。
早速、波打ち際に移動してヨガマットを広げる。冷たい砂が足裏に気持ちがいい。
「じゃあ、目を閉じて。深く呼吸することを意識しながら、ぐっと体を倒していきましょう」
目を閉じて、先生の言葉に耳を澄ませる。まだ半分眠っていた体が、波音の心地いいリズムに合わせて目覚めていくのがわかる。背中がじんわりと温められてきた。きっと、日が昇り始めたのだろう。五感と全身で沖縄の自然を感じる贅沢な時間だ。
1時間ほどのヨガを終えた頃には、あたりはすっかり明るくなっていた。気持ちも体もすっきり!
「朝ヨガのいいところは、朝食前から時間を有効に使えることです。自然が目覚める時間に合わせて起きると、ヨガを楽しんでもまだこんな時間。今日一日、たっぷり沖縄を楽しんできてくださいね」
はい、行ってきます!なんだか、今日も素敵な一日になりそう。
隠れ家レストランで
ゆったりとした午前中を
朝から体を動かしたあとは、体が喜ぶものが食べたい。じっくり公園散策と朝の街歩きを楽しんだら、ブランチをいただくために「ナイスネス」を目指す。
川沿いにあるこちらのお店は、知っている人じゃないとちょっと来られない場所にあって、静かな時間を楽しめる隠れ家的な一軒。元々は那覇市内にあったのだけど、より静かな環境を求めてこちらに移転したのだとか。
友人宅にお邪魔したかのような雰囲気の店内は、オーナー夫妻が自ら改装を手がけたそう。緑溢れる庭先のテラス席で、優しい味のビーガン食をいただく。使っている沖縄野菜は友人が作ったもの。沖縄の食材とネパール料理って、すごく相性がいいんだな。
「21世紀の森ビーチでヨガをしてきたんですか。気持ちいいですよね。他にもこのあたりなら…」
奥さんもヨガ好きとのことで、私たちは時間を忘れてヨガトークに花を咲かせる。庭先を彩る南国の花々にはカラフルな蝶達が飛んできて、私たちと一緒に会話を楽しんでいるようだった。
ローカル御用達の
お持たせおやつもチェック
気がついたら、すっかり長居してしまった。ご飯を食べに行ったのに、またお腹がすいてきてしまった。よし、ちょっと早めのおやつでも食べにいこう!
向かったのは、きれいなスカイブルーに塗られたかわいらしい店舗が目印の焼きドーナツ店「しまドーナッツ」。焼き立てドーナツのいい香りに包まれた店内には、ひっきりなしにお客さんがやってくる。
「子ども達も安心して食べられるよう、食材選びからこだわって作ったドーナツなんです」
島豆腐のおからと豆乳を使った優しい味のドーナツがずらりと並び、どのフレーバーにしようか目移りしてしまう。悩んでいるうちに、新しくやってきたお客さんが20個もまとめ買いしていく。
沖縄では、親戚や友人宅での集まりがよく開かれる。開店当初、店長さんも予想していなかったそうだが、集まりにドーナツを手土産として持っていく人が多いのだとか。さらに、アチコーコー(熱々)のアギムン(揚げ物)は、沖縄県民のソウルフード。子どもも喜ぶし、揚げ物よりヘルシーな焼きドーナツが、この地で人気になるのは必然だったのだ。
添加物は一切入っていないため、日持ちはしない。作れる量も限られているので、売り切れ次第終了の人気店。今日も、私たちがお茶を楽しんでいるうちに完売してしまった。体にも優しいし、売り切れ前にくることができたし、ちょっと早めのおやつにして正解だったな。
旬の沖縄の味を
自宅にも持ち帰ろう
いろいろな沖縄のご飯を食べるうちに、なんだか沖縄の食材が気になってしまった。沖縄の人たちは島で育った旬の食材を上手に使う人が多い。上地先生のうちの庭には、島バナナやパパイヤがなっているらしい。いまは、どんな沖縄食材が旬を迎えているんだろう?
そこで足を運んだのが、JAの直売場「はい菜!やんばる市場」。そこは、果物から島野菜、お惣菜に至るまで、沖縄食材の宝庫だった。採れたての新鮮な食材が並ぶうえ、どれも手頃なお値段。あっという間に買い物かごは一杯に。買ったものは、ここから郵送できるのも嬉しい。
やっぱり、旅はこうでなきゃ。家に帰ったら、美味しい沖縄の食材が届くだろうし、さて、なにを作ろうかな。家でもヨガを続けてみよう。朝から自然のパワーを感じて目覚め、沖縄の食材を味わい尽くせば、心も体もしばらくは沖縄を感じ続けられるだろうから。