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トップアスリートインタビュー 内間選手 〜地元出身の選手だからこそ知る "沖縄の魅力"〜

Interview

海沿いを走ると不思議とパワーをもらうんです

2014年、国際大会で2勝を挙げた内間康平選手。自身が育った沖縄の自転車環境とこれからの思いなどを訊いた。

自転車との出会いを教えてください。

子どもの頃から常に自転車と一緒でした。釣り好きで、ほぼ毎日釣竿を持って出かけていましたね。国道58号の綺麗な海沿いを走るのが大好きでした。本当に気持ちよかったですし、それは今も全く変わりませんね。毎日同じ道を走っているのに、いつもパワーをもらいました。走る喜びを覚えた中学の時には、自宅から50kmほどもある名護まで遠出したこともあります。当時はママチャリですよ(笑)。次第に、どこにでも行ける自転車にハマっていきました。北中城村の高校にも自転車で通っていました。もちろん他の生徒は皆バスでしたが(笑)。

小中学生のうちは、海やサトウキビ畑などの自然を体で感じながら楽しんで乗ることが主でした。ですが、高校生になると、楽しいだけでなく自分の中でもっと速くなりたいという気持ちが出てきました。一つ一つしっかり考えながら普段の練習に取り組むことは、成果が出るまでに時間かかります。そういう時には苦しいことがあっても、沖縄の美しい海を見ながら自転車に乗る。の楽しさ・気持ちよさというのが僕の原点ですね。

高校時代に頭角を現し始めジュニア日本代表、チームNIPPOに入り、その後、プロとしてヨーロッパで活躍されましたが、離れてみて分かる沖縄の良さとは

冬場の暖かさは大きなメリットですが、美しい自然と走ると最高に気持ちいいです。走る度に、非常に充実した練習を実感できるんです。嘉手納町から北は魅力的なコースも多いですし、自動車や信号も少なく走りやすいです。何より『ツール・ド・おきなわ』の存在は大きいですね。県外選手のレベルも分かりますし、目標にもなります。

アマチュアや観光客にとっても、冬場は多くのチームが合宿に来るので、普段なかなか見る機会の無い自転車ロード・レースのプロ選手を、生で見られるのも良いと思います。観光の足としても、自動車では行けないような道を気ままに行けるのはやっぱり自転車の醍醐味ですね。子どもの頃から走って来た僕でさえ、古い集落や山道など知らない道を通るといつも小さな発見があり、楽しいです。

トレーニングを績む場所としての沖縄はどうですか

「沖縄は空港からすぐに走り出せます し、路線バスも多いのでとても楽です。見落としがちですが、隣の県などではなく県内に空港があるというのはかなり評価 できます。海外は特にそうですが、他県でも空港から練習場所まで距離があると移動が負担になるんですよ。あとは、ドライ バーの自転車への理解が深いですね。追い抜く時もかなりの距離を取ってもらえて安心して練習できます。また、ロードを走るだけでなくトラック競技場もある のは強みですね。

一人でも多くの方と沖縄で一緒に走りたい

センチュリーランでアマチュアの方と一緒に走られましたね。

制限時間内にゴールできるよう誘導する、タイムキーパーとして走らせていただきました。普段1人で走る方が多いと思うんですが、大人数で走れるのはイベントならでは。ぜひその楽しさを知ってもらいたいと思い、なるべく単独の人を作らないよう、適度なペースで走ることを心がけました。

大学で所属していた自転車部では、サイクリングイベントなどに協力し、一般参加者をサポートするという考え方で、多くのイベントに参加させていただきました。一人でも多くの愛好家の皆さんに喜んでもらえればと思っています。

自転車ロードレースはマイナー競技と言われているんですが、一般の方が選手と関わる機会が少ないのが要因だと思っています。レース会場などでも多くの観客がいますが、話しかけて来てくれないんですね。あちらからも話しかけづらい雰囲気があると聞きますので、なるべく自分から声をかけるようにしています。そして、僕はもちろん、チーム、そしてロードレースそのものにファンが増えてくれればと思います。

プロフィール

BRIDGESTONE
ANCHOR CYCLING TEAM所属
(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)

内間康平(うちまこうへい)

沖縄県浦添市出身。2013年よりNIPPO。イタリア経験などを経て、2014年ブリヂストン・アンカーへ移籍。6月に日本代表として、『ツール・ド・シンカラ』第一・第六ステージを制するなど実績を積む。